氏子とは、その地域の住人で、その土地の氏神におまつりをする人という意味です。
本来の氏神さまは、氏族としておまつりをしている神様という意味でした。平安時代以降になると、一族だけにとどまらず、その氏族と一緒に生活している者を含めて、氏子と呼ぶようになりました。
また中世以降には、氏神さまの周りで生活して、祭礼に参加する人のことを氏子と呼ぶようになり、その頃からすでに鎮守の神様も、産土神もすべて氏神様として、地域全体でおまつりするようになったといわれています。
氏子は、氏神様が育てている子という意味もあります。
通常、氏神と氏子という関係は、生家の氏神や地元にある神社にて氏子入りをすることにより生じる。お宮参りが産土神(うぶすながみ)という、生まれた土地の神に対して行われる様に、多くの場合において、産土神を氏神とすることが多く、お宮参りと氏子入りの儀式は必ずしも同一ではないが、前述の通り、氏神と産土神の区別がなくなって以降、お宮参りが氏子入りを意味する場合が多くなった。
よって、お宮参りにおいて、氏子である証明の氏子札を授与されることが一般化している。
一方で代々に渡って氏神を崇敬したり祭事に従事したりする家系でない者は、お宮参りをただ慣例的に行っている場合が多く、氏子の意識や自覚を持たない場合も多い。
また、婿入りや嫁入りにより、改めて婚家の氏神に氏子入りの儀式をする場合も多い。
最近では、祭事に従事する人口も高齢化し、祭事に加わる氏子も減っているためか、氏子の務めである神事祭事と崇敬への取り組みも形式的となっているが、神棚に神璽や氏子守を納め、家中でお供えすることに留めることも多い。